FINAL FANTASY VII BEFORE CRISIS

◎ 第17章 『牙をむく混沌の噴出』
  コレル魔晄炉 [υ]-εγλ 0003/5/8

[υ]-εγλ 0003/5/8 PM 1:00
コレル魔晄炉

散弾銃 :
 うぅ

散弾銃 :
 はっ

 ここは・・・

 魔晄炉の最下層部ね・・・
 シアーズのせいで
 落ちてしまったのね

散弾銃 :
 うぅ

散弾銃 :
 魔晄炉が爆破されたのね
 急いで逃げなきゃ
 建物が崩れたら閉じ込められてしまうわ・・・
 でも・・・
 脱出経路が分からないわね

 とりあえずツォンさんに
 聞いてみましょう

シアーズ :
 無駄だ
 ここをどこだと思っているのだ
 こんな地下深くで
 電波は届くわけないだろ

散弾銃 :
 はっ!

 シアーズ!!
 (危険!)
 (でも私が先にしかけるだけよ!)

シアーズ :
 動くな

 お前
 ここのことを何も知らないようだな

散弾銃 :
 あなたは知っているの?

シアーズ :
 フッ
 ルーファウスだ
 奴が設計図をアバランチに流していたからな

散弾銃 :
 だったら案内してもらうわよ!

シアーズ :
 フン
 そうはいくか
 お前こそここで終りだ!!

--シアーズと戦闘開始--

シアーズ :
 うぅ・・・

散弾銃 :
 (おかしいわ・・・)
 (いつもほどの手ごたえがない)

シアーズ :
 どうした?
 決着はまだついていないぞ

散弾銃 :
 あなた・・・
 もしかしてケガしているの?

シアーズ :
 関係ない
 お前などすぐに倒してやる

散弾銃 :
 (もしかして私の下敷きになったから?)
 (だったら私が無傷に近いのも納得できるわ)

シアーズ :
 !

散弾銃 :
 はっ!
 ここにもモンスターが!

シアーズ :
 くっ
 仕方ない
 まずはこっちを片づけるしかないな

散弾銃 :
 ええ 休戦協定成立ね

シアーズ :
 フン
 お前の助けなど不要だ

散弾銃 :
 あなたこそ!
 決着つける前に死なないことね!

--キマイラと戦闘開始--

シアーズ :
 1体!!

散弾銃 :
 (とにかくモンスターを全部倒さなきゃ)
 (あの人よりも早く終らせてあの人のスキを狙うわ)

シアーズ :
 2体!!

シアーズ :
 3体!!

シアーズ :
 4体!!

シアーズ :
 5体だ!!

--キマイラと戦闘終了--

散弾銃 :
 よしっ
 全滅させたようね
 (すこし時間がかかっちゃったわ)

シアーズ :
 くっ
 やるならやれ

散弾銃 :
 いいえ

シアーズ :
 何!?

散弾銃 :
 あなたを連れていくわ

 ここはもうすぐ崩壊するわ
 でも私はここの構造を知らないの
 だからあなたに道案内してもらうわ

シアーズ :
 フッ
 せいぜい気を抜くな
 この距離ならいつでもお前を殺せるぞ

散弾銃 :
 ばかにしないで
 私はこんなところで死なないわよ
 私は必ず生きてここを出るわ
 目的のためなら手段は選ばない
 それが私達タークスなの!


ツォン :
 散弾銃・・・
 まだなのか・・・

ルーファウス :
 君達 往生際が悪いぞ
 いさぎよく あきらめたらどうだ?

レノ :
 副社長
 もう少し待ってください、と

ルード :
 散弾銃はきっと戻ります


散弾銃 :
 不覚!レイブン!

散弾銃 :
 ストップ!
 それ以上近づくとシアーズの命はないわよ

散弾銃 :
 えっ!?

シアーズ :
 フッハッハッハッ

シアーズ :
 無駄だ

散弾銃 :
 どういうことよ!?

シアーズ :
 こいつらは俺も始末しようとしている

散弾銃 :
 あなた・・・
 アバランチに裏切られたの?

シアーズ :
 そのとおりだ
 俺はフヒトに突き落とされた

散弾銃 :
 (だから落ちてきたのか)
 だったらレイブンを倒すしかないわね
 もちろんふたりでよ!

シアーズ :
 タークスとの協力など断る!

散弾銃 :
 !?

シアーズ :
 だが
 今はそんなこと言ってる場合じゃないな
 行くぞ

散弾銃 :
 崩壊間近の魔晄炉に
 部下を投入するなんて!

散弾銃 :
 レイブンは使い捨てだ

散弾銃 :
 使い捨て!?
 なんて人なの!?

--レイブンと戦闘--

散弾銃 :
 (何か落ちたわ)
 (なにかしら、あれ)
 (マテリアかしら?)

散弾銃 :
 まぁ!
 珍しいマテリアね
 中にピラミッド型の結晶が入っている

散弾銃 :
 あ

シアーズ :
 これは俺が見つけたマテリアだ
 お前には関係ない

--レイブンと戦闘--

散弾銃 :
 内通者の副社長を裏切り
 シアーズや部下さえ使い捨てる・・・
 エルフェはいったい何を考えているの!?

シアーズ :
 エルフェもフヒトに利用されているんだ

--レイブンと戦闘--

散弾銃 :
 フヒトが黒幕?

シアーズ :
 あいつの真の野望は生命の根絶
 すべての生命を星に帰して
 星の寿命を長らえようとしている

--レイブンと戦闘--

散弾銃 :
 ちょっと待って 残酷すぎるわ
 そんなこと可能なの!?

シアーズ :
 可能らしい
 エルフェのマテリアを使えばな!

散弾銃 :
 エルフェのマテリア!?

シアーズ :
 そうだ
 エルフェの手の甲にはマテリアが埋められている

--レイブンと戦闘--

散弾銃 :
 一段落したようね
 大丈夫?

シアーズ :
 フン
 お前に心配されるほど落ちぶれていない

散弾銃 :
 教えなさい
 エルフェの手の甲にあるマテリアって
 どういうことなの!?

シアーズ :
 俺がさっき落としたマテリアだ
 あれにそっくりなのが
 エルフェの手の甲に埋まっていた

散弾銃 :
 確かにエルフェは
 手から光を出していた
 それで私の攻撃は
 まったく通用しなかった

シアーズ :
 分からない
 だが、フヒトはそれを使って
 命の根絶を目指している

散弾銃 :
 でもまだ何も起きていないわ

シアーズ :
 発動できないらしい
 フヒトは発動する方法を探しつづけている

散弾銃 :
 発動させるわけにはいかないわ

シアーズ :
 当然だ
 発動するとエルフェに悪い影響が起きるかもしれない

散弾銃 :
 さっきも倒れていたわね

シアーズ :
 今までも昏睡を繰り返していた
 だがさっきのエルフェの昏睡は異常だった
 フヒトの様子も変わった

散弾銃 :
 それでフヒトに裏切られたのね

シアーズ :
 ああ

シアーズ :
 今の俺の目的はただひとつ
 エルフェをフヒトから守ることだ

散弾銃 :
 そのためには
 早いとこここから出ないとね
 私の肩 貸すわ

シアーズ :
 お前・・・

散弾銃 :
 私もエルフェを助けたいの
 エルフェはヴェルド主任の娘さんですもの
 それにフヒトを放っておいたら世界の危機よ

シアーズ :
 ・・・・・・

散弾銃 :
 昔に聞いたことがあるわ
 組み合わせて初めて使える
 マテリアがあるらしいの

シアーズ :
 だったら
 これが役に立つ日がくるかもしれないな

散弾銃 :
 そうね

 さぁ 行くわよ


シアーズ :
 お前はなぜ神羅で働く?
 タークスなら神羅の裏の顔も知ってるんだろ?

散弾銃 :
 もちろんよ

シアーズ :
 俺の両親は神羅に殺された
 俺は神羅への恨みを抱きながら
 盗賊団に拾われて育った

--シアーズ回想開始--

しかし俺はその恨みを
晴らす術さえ持たずに
ひたすら暴れていた

気付いたら
100人もいる盗賊団の
リーダーになっていた

盗賊団員 :
 シアーズ様
 獲物の情報だ
 例の道を大金を運ぶ奴らが通るらしいですぜ

シアーズ :
 よし 出陣だ

盗賊団員 :
 おぅ!

俺達は毎日ひたすら
大物を狙っていた
まるで自分の中にある
穴を埋めるための何かを
探しているように

あの頃の俺は
戦いで感じる拳の痛みが
ただひとつの
生きている実感だった

そんなときだった
俺達の前に
エルフェが現れたのは

盗賊団員 :
 待ちな
 ここは通行止めだぜ

盗賊団員 :
 命がおしけりゃ
 金をおいていけ

フヒト :
 くっ 盗賊ですね

エルフェ :
 断る

盗賊団員 :
 だったら死ねや!

--エルフェに倒される盗賊団員--

盗賊団員 :
 つ・・・つよい

シアーズ :
 よくも仲間を倒してくれたな
 俺達はここらでは有名な盗賊団だ
 狙った獲物は必ず仕留める
 悪いがあんたらの金はいただく!

エルフェ :
 哀れだな

シアーズ :
 !!

太刀筋がまったく
見えなかった

エルフェ :
 ひとつ聞く
 お前はなぜ盗賊などしている?

シアーズ :
 これしかすることがねぇんだ
神羅に何もかも奪われちまったからな

エルフェ :
 私はエルフェ
 私たちは神羅を倒すために活動している
 お前 名は?

シアーズ :
 シアーズだ

エルフェ :
 シアーズよ
 私達のもとへ来るがいい
 共に神羅を倒そうではないか
 私達にはシアーズの協力がどうしても必要だ
 いつまででも待っている

エルフェが俺に
進む道を照らしてくれた

シアーズ :
 そのときに決めたんだ
 エルフェのそばでエルフェを支え続けようとな

--シアーズ回想終了--

散弾銃 :
 きゃっ
 本格的に壊れ始めたわ

シアーズ :
 急ごう

シアーズ :
 うう・・・

散弾銃 :
 ちょっと 大丈夫?
 ここで待っていて
 先を見てくるわ

散弾銃 :
 水蒸気!?
 これにあたったらヤケドしちゃうわ
 これがある限り進めないわ

 あそこに元栓があるわ
 (あれを壊せば水蒸気が止まるはずね)
 (そうすればシアーズも進めるわ)

散弾銃 :
 よし
 これで水蒸気は止まったわ
 シアーズを呼びに行くわ

散弾銃 :
 待たせたわね
 進めるようになったわよ

散弾銃 :
 くっ まだ残っていたのか

レイブン :
 クックックッ

散弾銃 :
 シアーズ
 無理しないでよ

シアーズ :
 分かっている

散弾銃 :
 また来たわね!

レイブン :
 クックックッ

散弾銃 :
 ここがいつまで持つか分からないわ
 急がなきゃ

散弾銃 :
 いったい何人いるのよ!?

レイブン :
 クックックッ

散弾銃 :
 !!
 鉄骨が落ちてきたわ!
 (シアーズは戦える体じゃない)
 鉄骨を壊して向こう側に行かなくちゃ

シアーズ :
 本格的に壊れはじめた

散弾銃 :
 急ぐわよ!!

シアーズ :
 通路も壊れだした
 もう時間がない
 出口はこの先だ
 俺に構うな

散弾銃 :
 もう少しよ
 間にあうわ

シアーズ :
 無理だ
 このままじゃふたりとも逃げおくれる

散弾銃 :
 エルフェを助けるんでしょ!?

シアーズ :
 俺はこの体だ
 ここから生きては出られないだろう
 フヒトの野望を止めろ
 エルフェを助けてくれ

散弾銃 :
 お断りよ!

シアーズ :
 なにっ!?

散弾銃 :
 任務遂行のためなら手段は選ばない
 それが私達タークスよ!

散弾銃 :
 全力で走りなさい!

散弾銃 :
 シアーズ!後ろ!!

散弾銃 :
 シアーズ!立つのよ!!

散弾銃 :
 大丈夫!
 出口はもうすぐよ!

--散弾銃に鉄骨が直撃--

シアーズ :
 直撃!?
 おい 無事かっ!?

散弾銃 :
 うぅ・・・

散弾銃 :
 平気
 急ぐわよ

--出口手前の道が壊れる--

散弾銃 :
 床が!?
 うそっ

シアーズ :
 ここまでか
 扉はすぐそこなのに!

シアーズ :
 くっ
 (もう時間がない)

シアーズ :
 散弾銃!
 歯を食いしばれ!!

散弾銃 :
 !?

--シアーズの一撃で外まで飛ばされる--

シアーズ :
 エルフェを頼む!!

シアーズ :
 エルフェを助けるためなら
 手段は選ばない
 俺もタークスになれたかもな・・・

--崩壊にまき込まれるシアーズ--


ツォン :
 失礼いたします
 コレルから帰還いたしました

プレジデント神羅 :
 ルーファウスの件はよくやった
 あいつはどうしている?

ツォン :
 タークス本部の隠し部屋に
 収容しました

プレジデント神羅 :
 その部屋の設備は
 整っているのだろうな?

ツォン :
 ご安心ください
 副社長のために特別室に改装しています

プレジデント神羅 :
 ならよい

ツォン
 あいつとアバランチの関係
 そして今あいつがタークス本部に
 監禁されていること
 これを知るのはわしとタークスのみ
 重役にもいっさい明かさない

ツォン :
 はっ

プレジデント神羅 :
 せっかちな息子だ
 いずれ社長の座は譲るつもりで
 あったものを・・・

 今後は24時間監視を続けろ
 またバカなマネをしでかさないようにな

ツォン :
 はっ

プレジデント神羅 :
 その他の報告は?

ツォン :
 負傷者が1名
 散弾銃が意識不明の重体です
 強烈な衝撃を受けたようです

 魔晄炉転落時に微弱な魔晄に
 長時間さらされています
 この影響がどう出るかは散弾銃の体調次第です
 いずれにせよ予断を許さない状況です

プレジデント神羅 :
 タークスの別働隊を合流させろ

ツォン :
 !?
 別働隊をですか?

プレジデント神羅 :
 仕方あるまい
 欠員が出る以上補充が必要だ

ツォン :
 はっ

プレジデント神羅 :
 で 他の報告は?

ツォン :
 ・・・・・・

プレジデント神羅 :
 ルーファウスから連絡があったぞ

ツォン :
 ・・・・・・

プレジデント神羅 :
 ヴェルドが失踪したとな

ツォン :
 は、はい・・・

プレジデント神羅 :
 今後はお前がタークスを
 総括することになる
 だからよく覚えておくがいい
 タークスはわが社の機密を扱う部署だ
 したがって
 タークスを退職する条件は死あるのみ

ツォン :
 ・・・・・・

プレジデント神羅 :
 よってタークスに新たな任務を与える

 ヴェルドを捜しだせ!
 そして必ずや抹殺しろ!!

ツォン :
 は・・・

プレジデント神羅 :
 あいつはわが社の秘密を知りすぎている

ツォン :
 は・・・

プレジデント神羅 :
 新主任の活躍を期待しているぞ

ツォン :
 (ヴェルド主任を抹殺!?)
 (私はいったいどうすればいいんだ・・・)

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