FINAL FANTASY VII BEFORE CRISIS

◎ 第19章 『終わりと始まりの選択』
  ニブルヘイム [υ]-εγλ 0006/12/19

[υ]-εγλ 0006/12/19 AM 2:00 ニブルヘイム

ザックス:
 クラウド
 うまくいったぞ
 外の空気なんて久しぶりだな
 クラウド
 心配すんな
 絶対逃げきってみせる
 誰も俺達のことを知らないところでゆっくりしような

クラウド:
 ・・・・・・

散弾銃:
 ツォンさん
 ニブルヘイム付近の森に到着したわよ

ツォン:
 ターゲットは脱走した研究サンプル
 その森に逃げ込んでいると思われる
 発見次第
 捕獲しろ

散弾銃:
 了解しました

ツォン:
 軍も動いている用心しろよ

散弾銃:
 (誰か来る)
 (隠れましょ)

神羅の兵士:
 ここにもいない・・・
 本当に研究サンプルは
 この森に逃げ込んでんのか?

神羅の兵士:
 タークスもこの森に向かっているらしい

神羅の兵士:
 だったら間違いないな

神羅の兵士:
 ここで手柄を上げれば軍の地位が上がる
 研究サンプルはタークスなんかに
 渡すわけにはいかない
 なんとしても俺達が先に見つけるぞ

神羅の兵士:
 ああ
 こっちは人数が多いんだ
 このあたりはすべて捜索中だ
 負けるわけない

神羅の兵士:
 おい
 無線は持ってるな?

神羅の兵士:
 もちろんだ

神羅の兵士:
 ここからは手分けしよう
 何かあったら無線で連絡する

神羅の兵士:
 分かった

散弾銃:
 (スキあり!)

神羅の兵士:
 うがっ

散弾銃:
 (これが無線ね)
 (地図もあるわ)
 (これでこの辺りのことも分かるわね)

ターゲットの足跡を
B3エリアで確認・・・
付近を捜索する

散弾銃:
 (B3エリアに行ってみよう)
 (この無線をうまく使えば兵士を動かせるわ)

散弾銃:
 その前に・・・
 この人を隠さなきゃ
 バレたら困るわ

散弾銃:
 さぁ!開始よ!!

散弾銃:
 (ターゲットは研究サンプル・・・)
 (セフィロス事件の被害者・・・)

散弾銃:
 (兵士が多いわ・・・)
 !
 (無線を使えば兵士を他のエリアへ動かせるかも)

散弾銃:
 (あの時私は村人達を助けたつもりだった)
 (でも生き残りは実験台にされた)

散弾銃:
 (あの研究室でどんな実験がされたの?)
 (結局私は村人達を助けられなかった)

散弾銃:
 (私はまた彼らの自由を奪うの・・・?)

散弾銃:
 (あの時・・・)
 (確かに私は被害者を研究室へ運ぶのを拒否したわ)
 (でも今やってることはあの時の抵抗と真逆だわ)

神羅の兵士:
 これだけいれば木をどかせるな
 指令が入ったらこの木をどかそう

散弾銃:
 (兵士が多いわ・・・)

ガーガーピー・・・

散弾銃:
 倒木をどかせ

神羅の兵士:
 よーし
 木をどけるぞ

神羅の兵士:
 この先が怪しいんだ
 さあ行こう!

神羅の兵士:
 うわー

散弾銃:
 何かしら!?

散弾銃:
 気絶してるわ・・・
 返り討ちかしら?

散弾銃:
 (せめて私が先に見つけてあげよう)
 
 散弾銃:
 (見つけたわ)
 (泳いで逃げるつもりかしら?)
 (普通の人間なら無理だわ)
 (それとも実験で強じんな肉体を手に入れたのかしら)

ザックス:
 よう!
 散弾銃
 ひさしぶりだな

散弾銃:
 あ、あなた!

散弾銃:
 ザックス!?
 逃げ出した実験サンプルってザックスだったの!?

ザックス:
 そういうこと

散弾銃:
 あの研究室で何があったのかしら?

ザックス:
 ん~・・・
 まぁ・・・
 いろいろとね

散弾銃:
 ・・・・・・
 あの時はごめんなさい
 私がもっとしっかりしていれば・・・
 あの時はこんなことになるなんて予想できなかったの

ザックス:
 気にすんなって
 俺は散弾銃のこと恨んじゃいないぜ
 タークスのせいじゃないってことも分かってる

散弾銃:
 ・・・・・・

ザックス:
 なぁ
 散弾銃

ザックス:
 俺達を連れ戻しにきたんだろ?

散弾銃:
 ・・・・・・

ザックス:
 頼む!
 見逃してくれ!

散弾銃:
 !!

ザックス:
 軍なら逃げきれると思ってたけどな
 さすがにタークスが相手じゃちょっと逃げきれない

散弾銃:
 ザックス・・・
 ごめんなさい!

散弾銃:
 任務なの

ザックス:
 散弾銃も俺達と同じだな
 神羅にとって都合のいいマシーンだ

--ザックスと戦闘--

ザックス:
 どうした?

ザックス:
 どこを狙ってる?

散弾銃:
 私の攻撃をかわすなんてやるじゃない

散弾銃:
 さすがソルジャー1stね

ザックス:
 もうバテたか?

散弾銃:
 ザックス!
 待って!

ザックス:
 来るな!
 もし来たら・・・
 次は本当に・・・

散弾銃:
 (あの時・・・)
 (私はタークスに疑問を感じた)

ザックス:
 こりないね

ザックス:
 散弾銃は俺を倒せない

ザックス:
 諦めてくれよ

散弾銃:
 (それなのに・・・)
 (いまだにタークスを続けてるわ・・・)

散弾銃:
 (あの時の疑問は何だったの!?)

散弾銃:
 豪快

散弾銃:
 (私は・・・)
 (本当は・・・)
 (どうしたいんだろう・・・)
 (私タークスを続けていていいのかしら?)

ザックス:
 クラウド
 待たせたな
 軍もタークスもいる
 今動くのは危険だ
 今日はここで朝まで休もう
 明るくなったら出発だ
 ま、気長に行こう

ザックス:
 散弾銃!?

散弾銃:
 クラウド・・・?

ザックス:
 どうして来たんだよ!?
 来るなって言っただろ

散弾銃:
 クラウドの様子がおかしいわ
 病気なの?

ザックス:
 魔晄中毒さ
 それも重度のな

散弾銃:
 !!
 実験のせいなのね?

ザックス:
 ああ

クラウド:
 ・・・・・・

散弾銃:
 ・・・・・・

散弾銃:
 ツォンさん
 ターゲットに逃げられたわ

ザックス:
 散弾銃・・・

ツォン:
 どういうことだ?
 経緯を説明しろ

散弾銃:
 ターゲットはセフィロス事件の被害者よ

ツォン:
 ・・・それは分かっている

散弾銃:
 しかもザックスよ!

ツォン:
 !!
 (やはりザックスなのか!?)

散弾銃:
 ツォンさん
 あの時私達は被害者を研究室に運ぶのを拒否したはずよ

ツォン:
 作戦は失敗だな
 散弾銃は速やかに本部へ帰還

散弾銃:
 ツォンさん!
 聞いて!

ツォン:
 ・・・・・・

散弾銃:
 私は見にいくわ
 あの研究室で何が行われたかを!

散弾銃:
 そういうことよ

散弾銃:
 逃げきるのよ

ザックス:
 散弾銃
 サンキュー

ツォン:
 おいっ!
 待て!
 散弾銃!!
 くっ・・・
 切れてる

ルーファウス:
 フッ
 その様子じゃまた散弾銃が
 暴走でもしたようだな

ツォン:
 い、いえ・・・
 (散弾銃・・・軍も動いている)
 (用心しろよ)

--神羅屋敷--

散弾銃:
 (ここで・・・)
 (ここでどんな実験が行われていたの・・・?)

散弾銃:
 (そうだ)
 (あの書庫に記録があるかも)
 (行ってみよう)

散弾銃:
 ヴェルド主任!!

ヴェルド:
 散弾銃か
 久しぶりだな
 俺の抹殺にでも来たのか?

散弾銃:
 主任・・・
 私達にはヴェルド主任の抹殺指令が出ているわ
 でも・・・
 私は・・・

散弾銃:
 主任の抹殺なんてできないわ!

ヴェルド:
 ・・・・・・
 タークスも神羅も裏切るつもりか?

散弾銃:
 ずっと考えていたの
 神羅は確かに目的のために手段は選ばないわ
 でも神羅がなければ困る人が山ほどいるのも事実よ
 それに主任が私達に託したこのタークスを残したいの
 だから私はタークスのままヴェルド主任に協力するわ
 今の私にできるのはこれしかないから・・・

ヴェルド:
 散弾銃・・・

ヴェルド:
 お前がついてくれると力強い

散弾銃:
 主任はなぜ
 ここに?

ヴェルド:
 フェリシアを助ける方法を探している
 フェリシアはここで
 マテリア融合の処理を受けた
 だから何か資料が残っていると思ってな

散弾銃:
 何か分かったの?

ヴェルド:
 この3年でやっと少し分かってきた
 マテリアを体内に埋めたままではフェリシアは確実に死ぬ
 娘を助けるためにはあるマテリアが必要だ
 そのうちの一つはタークスのもとにあるはずだ

散弾銃:
 コレルで手に入れた
 マテリアのことかしら?

ヴェルド:
 その通り

散弾銃:
 ?
 (主任はどうして知ってるのかしら?)
 あら?

散弾銃:
 主任
 この本メモが挟まってるわ

ヴェルド:
 なに・・・

散弾銃:
 読むわね
 『封印した扉の奥に重要な研究サンプルを保管する』

ヴェルド:
 扉の奥に求める物があるかもしれない

散弾銃:
 そうね
 あ
 扉の開き方も書いてあるわ
 『扉は3つのナンバーを入力すれば開く』
 『ナンバーの隠し場所は次の通り』
 『「知識の蔵」「夢の入口」「火竜の喉」』

ヴェルド:
 「知識の蔵」・・・
 ここのことか?

散弾銃:
 なるほど
 そうかもしれないわね

ヴェルド:
 そういえば・・・
 さっき紙切れを拾った
 『30』と書いてあるな
 これがナンバーか

散弾銃:
 早速
 他も探しましょう

散弾銃:
 主任!
 ベッドの上にメモがあるわ

ヴェルド:
 「夢の入口」はベッドのことだったのか

秘密のナンバー[2]
『40』を手に入れた

散弾銃:
 主任!
 暖炉の中にメモがあるわ

ヴェルド:
 「火竜の喉」は
 暖炉だったのか

秘密のナンバー[3]
『50』を手に入れた

散弾銃:
 ダイヤル式の鍵だわ・・・
 (集めたナンバーを入力してみよう)
 30・・・
 40・・・
 50・・・と

散弾銃:
 棺おけがある・・・

ヴェルド:
 中にマテリアが入っているかもしれない
 開けてみよう

ヴェルド:
 ヴィンセント?

ヴィンセント:
 ヴェルドか

散弾銃:
 ヴェルド主任のお知り合い?

ヴィンセント:
 元タークスだ

ヴェルド:
 大昔の同僚だ

ヴィンセント:
 !

散弾銃:
 アバランチ!?

ヴェルド:
 聞きたいことは山ほどあるが・・・

ヴィンセント:
 話している暇はないようだな

ヴェルド:
 お前戦えるか?

ヴィンセント:
 問題ない

ヴェルド:
 ならばそのタークスのフォローを頼む

ヴィンセント:
 久しぶりだな

ヴェルド:
 その姿はいったい?
 お前が姿を消した
 ころのまま変わっていないようだな

ヴィンセント:
 時間の経過など私には何の意味もない
 どれほどの年月が過ぎたかなど
 興味がない

ヴェルド:
 ・・・宝条のしわざか?

ヴィンセント:
 悪いが・・・
 ・・・話せない
 私はここで過去に犯した罪の罰を自らに科している

ヴェルド:
 ・・・そうか

ヴィンセント:
 ヴェルド
 なぜ
 こんなところへ来た?

ヴェルド:
 私達はある特殊な
 マテリアを探している

散弾銃:
 このマテリアよ
 中央にピラミッド型の結晶が
 入っているの

ヴィンセント:
 それなら見たことがある
 ステンドグラスの部屋に
 行ってみるがいい

ヴェルド:
 しまった
 今の話を聞かれた

ヴェルド:
 ヴィンセント
 また会おう

ヴィンセント:
 (私はここから離れるつもりはない)
 (私はここで罪を償いつづけなければならない)

散弾銃:
 主任!
 待ってちょうだい

散弾銃:
 ステンドグラスの部屋に行かなきゃ
 アバランチにマテリアは渡さないわ

散弾銃:
 主任!!

ヴェルド:
 !!
 隠しボタンだ

散弾銃:
 押してみるわね

散弾銃:
 何?

散弾銃:
 宝箱だわ

散弾銃:
 あったわ
 エルフェと同じマテリアよ

ヴェルド:
 これでふたつだ
 あとふたつ集めれば・・・

散弾銃:
 4つ集めるとどうなるの?

ヴェルド:
 フェリシアが助かる
 フェリシアのマテリアは
 欠損を補うために娘の命を吸収している
 4つのマテリアがその欠損を補えば
 娘の命の吸収が止まる

散弾銃:
 あとふたつ・・・
 なんとしても探しだすわ

ヴェルド:
 くっ

散弾銃:
 主任

散弾銃:
 きゃっ

散弾銃:
 マテリアが奪われたわ

ヴェルド:
 !!

フヒト:
 ご苦労様でした

ヴェルド:
 フヒト!

ヴェルド:
 フェリシアを返してもらおう

フヒト:
 お断わりいたします
 エルフェの身をお考えなら下手な真似はなさらないように
 私のもとにエルフェがいることを
 お忘れなく

ヴェルド:
 くっ

フヒト:
 フフフ
 では
 ごきげんよう

散弾銃:
 主任!
 追いましょう

散弾銃:
 ど・・・
 どうしたんですか?

散弾銃:
 主任・・・
 どうして・・・

散弾銃:
 ん?

散弾銃:
 (兵士に見られていたのね)
 (それで主任はごまかすために)

散弾銃:
 あら?

散弾銃:
 (なにかのメモ・・・?)
 (主任が落としたのかしら?)

ヴェルド:
 『散弾銃へ』
 『残りのマテリアがありそうな場所をリーブに聞いてくれ』
 『頼んだぞ ヴェルド』

散弾銃:
 ツォンさん達に知らせなきゃ

神羅の兵士:
 社長
 兵器開発部門統括からの
 密書を届けにきました

プレジデント神羅:
 スカーレットからの密書?
 分かった
 読んでおく
 下がってよい

神羅の兵士:
 失礼します

プレジデント神羅:
 いったいどんな情報だ?

『タークスは抹殺命令が出ているヴェルドの逃走を助けています』
『これは明らかな背任行為です』

プレジデント神羅:
 なんだって・・・

『タークスは廃止して兵器開発に資金を集中すべきです』
『ヴェルド抹殺の件も私が請け負う用意があります』

プレジデント神羅:
 (タークスめ・・・)
 (今すぐにでも潰したいところだが・・・)
 (タークスのもとにはルーファウスが・・・)
 (どうすべきか・・・)
 おい!
 スカーレットを呼べ
 極秘指令を出す
 ヴェルドの捕獲だ!

ツォン:
 私達タークスは
 ヴェルド主任に協力する

レノ:
 これは会社への反逆だぞ、と

ツォン:
 命の危険にさらされるだろう

レノ:
 もとより承知だぞ、と

ルード:
 今までもそうでした
 何も変わっていない

散弾銃:
 タークスだからできることがある
 やっとタークスを続ける理由が見つかったわ

レノ:
 今ごろかよ?
 遅すぎるだろ、と
 ま、それを言うなら俺もだけどな

ルード:
 ・・・おれもだ

ツォン:
 私達はもう後戻りできないぞ

散弾銃:
 ツォンさん
 心配いらないわ
 もう迷わない
 私達が主任とエルフェを助けてみせる

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