FINAL FANTASY VII BEFORE CRISIS
◎ 第13章 『平静をかき乱す傷跡』
ニブルヘイム [υ]-εγλ 0002/10/1
[υ]-εγλ 0002/10/1 AM2:00 ニブルヘイム
散弾銃:
セフィロスが魔晄炉に転落
確実に
死亡よ
ツォン:
なんだって!?
散弾銃:
怪我人がいるわ
ニブルヘイム魔晄炉に
大至急救護チームを送って
ツォン:
分かった
(こんな一大事になぜ主任は不在なんだ・・・)
(私ひとりで対処しきれるだろうか・・・)
--ニブルヘイム魔晄炉内部--
散弾銃:
ザックス
クラウド
もう少し我慢してるのよ
すぐに救護チームが来るはずだから
散弾銃:
モンスター!?
散弾銃:
ストップ!!
散弾銃:
くどいわ!
なんなの!?
ここは!!
散弾銃:
落着
いなくなったわね
宝条:
セフィロスめ・・・
思い切ったことをしてくれた・・・
散弾銃:
宝条博士・・・
散弾銃:
ツォンさん
博士がなぜここに?
ツォン:
博士が同行したいとおっしゃってね
・・・・・・
散弾銃:
ツォンさん?
今日はなんだか弱々しい感じね
ツォン:
いや
なんでもない
社長から超極秘任務の指令が出ている
散弾銃:
極秘任務!?
ツォン:
詳しい話は後だ
まずは村に戻って
レノとルードを手伝ってくれ
レノたちは村の生存者を救出している
散弾銃:
了解しました
ふたりはよろしくね
宝条:
村の処理はどうなっている?
ツォン:
すでに作業を開始しております
しかし・・・
そこまでやる
必要があるのでしょうか
宝条:
君の意見などどうでもいいのだよ
宝条:
(セフィロスと戦って生き残った兵士か)
おもしろい・・・
実におもしろい
新たな研究サンプルに使えるな
君
例の屋敷の整備をしてくれたまえ
ツォン:
はっ
宝条:
またあの屋敷で研究する日がくるとはな
クックックッ
散弾銃:
悲劇・・・
散弾銃:
ひどすぎる!
夢に出てきそう
なにもかも焼けてしまったわ
ツォン:
私だ
状況は?
散弾銃:
ちょうど今
村についたところよ
ツォン:
ちょうどいい
村で一番大きな屋敷があるだろ?
散弾銃:
ええ見えたわ
ツォン:
その屋敷に向かってくれ
散弾銃:
なぜかしら?
生存者の捜索も人手不足でしょ?
ツォン:
これも重要な仕事だ
神羅の地下にある研究室に行ってくれ
設備の状況を調べてほしい
散弾銃:
その小さな仕事のどこが重要なの?
それはいつでもできる仕事よ
ツォン:
今日から屋敷で新しい研究が始まる
宝条博士が実験を思いついたそうだ
そのためにも必要なんだ
散弾銃:
(実験・・・?)
(いったいなんの実験がスタートするの?)
--神羅屋敷1F--
散弾銃:
暗黒・・・
ツォン:
散弾銃
研究室に向かってくれ
正面階段を上って
右の間の奥にある階段を下りたところだ
散弾銃:
了解しました
ツォン:
扉の開き方を教えておく
扉の方向を向いて決定キーを押せば開けられるぞ
--神羅屋敷2F--
散弾銃:
あら?
散弾銃:
!!
妙ね・・・
散弾銃:
やっぱりおかしい!
散弾銃:
うそっ
散弾銃:
さっきと同じ場所・・・
まったく進んでいないってことね!?
どういうことなの!?
散弾銃:
きゃっ
なんだ・・・
電話ね・・・
ツォン:
散弾銃
状況は?
散弾銃:
まだよ
道に迷ったみたい
(ホントのこと言っても信じてもらえるわけないわよね)
ツォン:
ちょうどよかった
博士から書庫にある
重要機密隠滅の依頼を受けた
散弾銃:
重要機密の隠滅?
なぜなのかしら?
ツォン:
屋敷を使い始めると人の出入りが増える
その前に機密を処分しておきたいそうだ
書庫は鍵がかかっているから、まずは書庫の鍵を探してくれ
散弾銃:
了解しました
ツォン:
それから
もし異常があれば解消しておいてくれ
散弾銃:
急いで探すわ
散弾銃:
いやっ
なにあれ!?
散弾銃:
こ、来ないで!!
散弾銃:
(逃げなきゃ)
散弾銃:
きゃっ
ここにも!?
とっ
とにかく明るく!
スイッチ、どこ・・・
散弾銃:
あら!
散弾銃:
(これが正体ね)
(明るいと正体を現すのね)
(これなら倒せるわ!)
(あかりをつけながら進んで鍵を探そう)
(あかりはスイッチの方を向いて決定キーを押せばいいわよね)
散弾銃:
おかしなことばかりが起きる屋敷ね!
博士はこんなところで実験をするつもりなのかしら!
散弾銃:
発見!
これが鍵ね
これが書庫の鍵に違いないわ
散弾銃:
ツォンさん
鍵を見つけたわよ
書庫はどこにあるのかしら?
ツォン:
宝条博士に確認を取る
散弾銃も書庫を探してみてくれ
散弾銃:
了解よ
かぎ探しの次は書庫探しね
散弾銃:
あら?
奇妙
この扉の鍵穴は特殊な形をしているわ・・・
散弾銃:
ここはどうかしら?
散弾銃:
開いたわ
ここが書庫か・・・
散弾銃:
ここは書庫じゃないわ
散弾銃:
あそこにも鍵が落ちているわ
あの鍵も手に入れるしかないわね
散弾銃:
きゃっ
ツォン:
散弾銃
散弾銃:
書庫の鍵を見つけました
焼却する資料はなんですか?
ツォン:
宝条博士に替わる
宝条:
宝条だ
書庫は2階の左のつきあたりだ
あそこの書類はすべて機密情報だ
中身は見るなよ
散弾銃:
分かったわ
それで焼却する資料は
どう判断するのかしら?
宝条:
背表紙にNo5763と書いてある
散弾銃:
(脅威!暗記しているの!?)
散弾銃:
了解しました
散弾銃:
いよいよね!
博士はどんな資料を
隠滅したがっているのかしら・・・
散弾銃:
背表紙No3022ね
違うわね・・・
読んでみましょう
言わなきゃいいわよね
古いわ・・・
ところどころ読めない
『○○○村誤爆の隠ぺいのため犠牲者はここですべて処分』
処分!?
ひどすぎる!
散弾銃:
背表紙No5763ね
これだわ!!
読んでみましょう
言わなきゃいいわよね
『○○○村の被害者にとある実験を試みた』
『人体とマテリアの融合であるその根拠は・・・』
(う・・・
難しくて理解不可能よ)
『・・・このため本件は失敗』
『人体とマテリアの直接融合は不可能と判断』
『通常の人間の場合特定の材質の義肢を介在しないと不可能』
(さては・・・)
(宝条博士この失敗記録を消したかったのね)
散弾銃:
目的の資料を見つけたわよ
ツォン:
ご苦労だった
博士に替わる
宝条:
中は見ていないだろうな?
散弾銃:
ええ
これから焼却するわ
宝条:
暖炉のある部屋に行け
そこの暖炉で
跡形もなく燃やしておけ
散弾銃:
了解しました
散弾銃:
暖炉の部屋は・・・
どこだったかしら?
ツォン:
主任!!
戻られたのですね
ヴェルド:
社長から連絡を受けて駆けつけた
宝条:
今ごろ到着か
この一大事にタークスの主任がいないとはな
いったい何をしていたのやら・・・
ヴェルド:
すいません
ご迷惑をお掛けしました
宝条:
見たまえ
この光景思い出すねぇ・・・
ヴェルド:
くっ・・・
宝条:
クックックッ
私の素晴らしい
研究成果を君に施したあの日の光景に似ている
ヴェルド:
・・・・・・
宝条:
また新しい実験を始めることにした
ヴェルド:
例の屋敷を使うつもりですか?
宝条:
そうだ
ヴェルド:
あそこは使用をやめていたはずでは?
宝条:
問題はない
君の部下に研究室の状況を調べさせているからね
ヴェルド:
(なんだって!?)
(あの屋敷に入ったのか)
(無事だといいが・・・)
散弾銃:
暖炉に火がついているわ
散弾銃:
ここに資料を投げ込めばいいわね
てやぁ
散弾銃:
はかなく燃えつきたわ
もう一度研究室に行ってみよう
でもつけるかしら・・・
散弾銃:
主任!
帰ってきたのね!
ヴェルド:
ああ
それより散弾銃無事か?
散弾銃:
はい
今から研究室へ行くところよ
ヴェルド:
おかしなことは起きなかったか?
散弾銃:
えぇ・・・まぁ
ヴェルド:
ここでは昔いろいろ問題が起きてな
使用をやめていた施設なんだ
散弾銃:
え!?
ヴェルド:
研究室には俺も行く
ついてこい
はぐれるなよ
ヴェルド:
くっ
相変わらず嫌な雰囲気だ・・・
ヴェルド:
これでよし
ヴェルド:
これなら十分使えそうだな
さぁ、帰るぞ
散弾銃:
主任・・・
博士はここで何を始めようとしているの?
ヴェルド:
さあな
俺達が知らなくてもいい実験だ
ヴェルド:
なんだ、これはっ!?
散弾銃:
主任!!
散弾銃:
う・・・
うわーっ!!
--ミッドガル 八番街--
散弾銃:
な!
ヴェルド:
これは・・・
ミッドガル八番街・・・
散弾銃:
主任!
なんなの?これ!
ヴェルド:
わからん
これはマボロシなのか・・・?
ヴェルド:
だめだ
戻れない
ツォン:
任務だ
八番街の警備にあたれ
散弾銃:
え!?
ツォン:
タークスの初仕事は八番街の警備
これが我々の伝統だ
先輩のレノやルード
もちろん私もこの仕事から始まった
散弾銃:
ツォンさん
ストップ!
ツォン:
仕事になれるつもりで任務にあたれ
散弾銃:
ツォンさん
聞こえてないの!?
ヴェルド:
ツォンからか?
散弾銃:
はい
でも私の声は聞こえていないみたいだったわ
ヴェルド:
戻れないなら仕方ない
ともかく先に進んでみよう
なにか分かるかもしれない
散弾銃:
了解しました
アバランチ:
神羅への積年の恨みを晴らすときが来た
しくじるな
神羅に裁きを!
アバランチ:
神羅に裁きを!
散弾銃:
(う・・・見覚えのある光景ね)
ヴェルド:
・・・・・・
アバランチ:
誰だ!?
散弾銃:
(あの日と同じだわ・・・)
アバランチ:
その制服は・・・
神羅のタークス!?
散弾銃:
それが何か問題でも?
アバランチ:
計画を聞かれちゃ死んでもらうしかない!
ヴェルド:
待て!
危ない!
こいつはただのアバランチ兵じゃない
ヴェルド:
これが正体だ
散弾銃:
(主任が戦うところ見るの初めてだわ)
(強い・・・)
主任その腕・・・
ヴェルド:
・・・義手だ
マテリアを仕込めるようになっている
散弾銃:
どうしてそんな・・・
ヴェルド:
タークスを続けるためだ
(この腕こそ俺がタークスであり続ける理由だ・・・)
さぁ
先を急ごう
散弾銃:
了解しました
アバランチ:
よくも仲間を!
死ね!
ツォン:
事の経緯を報告してくれ
散弾銃:
ツォンさん!
今日は何日なの!?
ツォン:
神羅に恨み・・・?
いったい何者だ・・・?
調査が必要だ
ほかに仲間がいないか確認しろ
散弾銃:
やっぱり聞こえてないのね
アバランチ:
俺は前方の警戒にあたる
お前は後方を頼む
ツォン:
不審者を捕らえて情報を吐かせろ
散弾銃:
(やっぱりあの日なのね)
アバランチ:
俺たちがこのルートを守る
誰も通すな
アバランチ:
タークス!!
先へは行かせないぞ
アバランチ:
もう逃げられないぞ!
アバランチ:
神羅め許さん!
生かしては帰さない!
ツォン:
状況は?
!!
相手が多いなら魔法を使って切り抜けろ!
厳しい状況だがしばらく耐えろ!
アバランチ:
ここは俺が食い止める
アバランチ:
よし!
魔晄炉への道は開けた
俺が爆弾を仕掛ける
お前達は入り口を見張っておけ
アバランチ:
計画どおり地下に侵入する
続け!
ヴェルド:
この状況・・・
どうやら、アバランチが
初めて攻撃を開始した日のようだな
散弾銃:
ええ
私この光景を見ていたわ
どうするの?
ヴェルド:
水路の中に入ってみよう
あれは魔晄炉へ通じる水路だ
何か活路が見出せるかもしれない
散弾銃:
了解しました
ヴェルド:
まずはあの門番を・・・
散弾銃:
主任
私に任せて
アバランチ:
!
タークス
ここは絶対に通さないぞ
散弾銃:
私を遮ることは誰にもできない!
--アバランチと戦闘--
ヴェルド:
行くぞ
散弾銃:
主任!?
ヴェルド:
散弾銃
落ち着け
散弾銃:
くっ
しつこい・・・
ヴェルド:
・・・・・・
レノ:
おいおい
散弾銃!
初日からえらい修羅場に巻き込まれてんな、と
散弾銃:
レノさん!
ヴェルド:
・・・・・・
散弾銃:
レノさん
どうしたの!?
いきなり襲ってこないでよ!!
ヴェルド:
散弾銃
落ち着け
散弾銃:
レノさんもニセモノなのね!
ヴェルド:
散弾銃
ひるむな!
行くぞっ!
散弾銃:
はいっ!
???:
どうした?
取り乱すな
タークスたるもの常に平常心を保つべし
ヴェルド:
誰だ!?
散弾銃:
しゅ、主任!?
ヴェルド?:
どうだ?
気に入ったか?
ヴェルド:
小賢しい・・・
おとなしく正体を現せ
ヴェルド?:
さすがはタークス主任
強じんな精神を持っているようだな
ではこれならどうかな?
ヴェルド?:
さぁ
ついてこい
ヴェルド?:
次は何が出るかな・・・
散弾銃:
主任・・・
ヴェルド:
行くしかない
--カーム--
散弾銃:
今度はカーム?
あら、主任・・・
散弾銃:
主任!?
これは・・・
ヴェルド:
まさか・・・
散弾銃:
マボロシなのよね
散弾銃:
!!
ヴェルド?:
うぅ!
散弾銃:
しゅ、主任!?
ヴェルド?:
なぜだ・・・
ヴェルド?:
なぜカームが爆撃されたんだ・・・?
家は!?
ヴェルド:
くっ
やはりあの日か・・・
散弾銃:
あっ
主任!?
散弾銃:
ちょっと邪魔しないで!
--ロストナンバーと戦闘--
散弾銃:
さっきの場所・・・・
時間がさかのぼったの?
神羅の兵士:
こちらAチーム
ヴェルド?:
爆撃開始
ターゲットはカーム
神羅の兵士:
カーム!?
話が違う
おい!
応答願う!!
神羅の兵士:
どうした?
神羅の兵士:
電波の状態が悪い
神羅の兵士:
爆撃開始の連絡だろ?
さっさと終わらせようぜ
ターゲットは?
神羅の兵士:
カームだって
神羅の兵士:
打合せと違うな
カームはヴェルドの故郷だろ!?
神羅の兵士:
家族には逃げるように手配してんだろ
でも、タークスだったら仕事のために家族を見捨てるかもな
神羅の兵士:
ふ~
怖い、怖い
俺達もタークスに消されないように
さっさと爆撃しよう
ヴェルド?:
うぅ!
ヴェルド?:
なぜだ・・・
ヴェルド?:
なぜカームが爆撃されたんだ・・・?
家は!?
ヴェルド:
くっ
やはりあの日か・・・
散弾銃:
あの日!?
主任
あの日って何なの!?
ヴェルド:
カームの爆撃
そして俺がこの腕を手に入れた日
散弾銃:
カームの爆撃!?
いつ頃の話!?
そんな大事件聞いたことないわ!?
ヴェルド:
お前が知らないのは当然だ
俺がカームを爆撃してしまった
そしてタークスとして
俺がこの事件を歴史から抹消した
散弾銃:
主任!!
ちょっと待って!
ヴェルド:
そして・・・
あの日の犠牲者も
ニブルヘイムに送られたんだ・・・
散弾銃:
もうっ!
どきなさい!
--ロストナンバーと戦闘--
散弾銃:
また戻ってきたの?
今回は誰もいない・・・
散弾銃:
主任が来たわ・・・
ヴェルド:
さらに少し時間をさかのぼったようだな
ヴェルド?:
爆撃開始
ターゲットはカームから北へ50km
散弾銃:
北へ50km!?
主任はカームを狙ったわけじゃなかったのね!
ヴェルド?:
おい!
聞いてるのか!?
ヴェルド:
狙おうが狙わなかろうが同じことだ
あの日カームが
爆撃を受けたことには変わりない
ヴェルド:
俺がカームを爆撃した
俺が妻も娘も殺したんだ・・・
ヴェルド?:
うぅ!
ヴェルド:
俺がカームを爆撃した・・・
ヴェルド?:
それなのにお前だけが生き残った・・・
ヴェルド:
そうだ・・・
妻も・・・娘も・・・
ニブルヘイムに運ばれて死んだ・・・
ヴェルド?:
それだけじゃない
ヴェルド:
犠牲者はすべて俺が運んだ
ニブルヘイムのこの屋敷に
ヴェルド?:
そして・・・
みんな殺された・・・
お前のミスを隠ぺいするために・・・
ヴェルド?:
お前だけは許さない!!
散弾銃:
主任!?
主任が石化!?
散弾銃:
主任を壊す気ね!?
させないわ!!
--ロストナンバーと戦闘--
ヴェルド:
幻影が晴れたか・・・・
散弾銃:
主任
しっかりして
ヴェルド:
ああ
モンスターが倒されて石化も解けたようだな
散弾銃:
あの幻影は・・・
いったい・・・
ヴェルド:
・・・ここでは
いろいろな実験が繰り返されてきた
散弾銃:
!
(焼いたあの重要書類もそうなのね・・・)
ヴェルド:
これがタークスの仕事だ
自分の娘すら殺しても平然と仕事を続ける
散弾銃:
・・・・・・
分かっているわ
もちろん・・・
ヴェルド:
ならば、いい
戻るぞ
散弾銃:
はい
ヴェルド:
(この村で再び隠ぺいが行われる・・・)
レノ:
ツォンさん
怪我人は全員テントに集めたぞ、と
ルード:
後は屋敷で手当てするだけだ
ツォン:
そう・・・だな・・・
宝条:
クックックッ
屋敷の整備はまだ終わらないのか?
レノ:
お!
戻ってきた
ツォン:
主任!
散弾銃!
ヴェルド:
宝条博士
屋敷の整備が終了しました
宝条:
待ちわびたよ・・・
早速、生存者は全部研究室に運んでくれたまえ
ヴェルド:
・・・お前達
始めろ
宝条:
カームの隠ぺいのように速やかに頼むよ
散弾銃:
主任
屋敷に運んだ村人はもしかして・・・
ヴェルド:
・・・・・・
レノ:
口を封じる?
ルード:
それはつまり・・・
宝条:
安心したまえ
殺しはしない
私の素晴らしいアイディアを実現するサンプルになるんだ
口封じの対象を研究に利用する
実に効率的な資源の活用方法だと思わないか?
クックックッ
ツォン:
くっ・・・
レノ:
・・・・・・
急に村人がいなくなりゃばれちまうぞ、と
ヴェルド:
心配いらない
神羅の社員でこの村を完全に再現する
ツォン:
・・・・・・
散弾銃:
(そこまでやってしまうの?)
(ひどい・・・)
宝条:
君達の意見などどうでもいいのだよ
さっさと運んでくれたまえ
ルード:
主任・・・
ツォン:
この仕事はあまりにも汚すぎます
レノ:
こればっかりはできないぞ、と
ヴェルド:
・・・・・・
よし
この隠ぺい工作には
お前達は手を出さなくていい
ツォン:
!?
ヴェルド:
後は俺がすべて引き受ける
ヴェルド:
(あの日からだ・・・)
ヴェルド:
(あの日以来)
(俺は一切の感情を殺して仕事にあたることにした)
(仕事の間だけは後悔と喪失感を忘れることができた)
(家族を失った俺にはタークスが唯一の支えだったのだ)
(しかしお前達には俺のようにはなってほしくない)
(だからこの隠ぺいは俺がする)
散弾銃:
(タークスって何なの!?)
(こんなに汚い仕事なの!?)
(ザックス・・・クラウド・・・ごめんなさい・・・)
(私のせいよね)
(こんなことならふたりも逃がしておけばよかったわ)
散弾銃:
(無事だったのね)
ネコ:
にゃ・・・
散弾銃:
(急いでお逃げなさい)
(ここにいたら宝条に何をされるか分からない)
ネコ:
にゃ
散弾銃:
(心配いらないわ)
(ティファが逃げのびていることは誰にも言わない)
ネコ:
にゃ~
散弾銃:
(ティファと離れてもひとりで強く生きて)
散弾銃:
(私からタークスを取ったら何が残る?)
(あのネコのようにひとりでも強く生きられるかしら)
--神羅ビル--
ヴェルド:
社長
只今ニブルヘイムから戻りました
プレジデント神羅:
ヴェルドか
事件の隠ぺい工作ご苦労だった
しかし、わしがお前を
呼んだ本当の理由は分かっているな?
ヴェルド:
もちろんです
社長の特命である
極秘調査の結果を報告します
プレジデント神羅:
うむ
アバランチの本拠地は分かったのか
ヴェルド:
ウータイです
プレジデント神羅:
くっ
あそこは神羅に恨みを持つ者が多いからな
ヴェルド:
本拠地壊滅に向け
早急に準備を進めます
プレジデント神羅:
うむ
ようやく奴らを消せる時がきたか・・・
ヴェルド:
そして内通者の件ですが・・・
プレジデント神羅:
ついに
分かったか!?
内通者はいったい誰なんだ!?
ヴェルド:
はい
内通者は・・・