◎ 第22章後半 『天さえも貫く脅威』
　　ミッドガル　[υ]-εγλ 0007/10/4

ツォン
恐れを捨てろ
誇りを取り戻せ
お前は
タークスなんだ

ツォン：
　（ヴェルド主任・・・）
　（そうだ・・・）
　（私は・・・）

ツォン：
　（行かなければならない・・・）

ルーファウスとの取引で
ツォン達はヴェルドの拘束場所を
つきとめた

ツォン：
　行けるか？

レノ：
　はいよ、と

ルード：
　はい

ツォン：
　急ぐぞ

一方、エルフェ救出チームは
シアーズと分かれ
ヴェルド逃走用車を手配していた

しかし、その車には
アバランチにさらわれた
イリーナが乗っていた

散弾銃：
　駅に向かっているのね
　近道で追いつけるわ
　それにしても・・・
　なぜアバランチはイリーナを
　さらうのかしら？

[υ]-εγλ 0007/10/4　PM 9:00　ミッドガル

フヒト：
　・・・そうですか
　例の娘は確保できたのですね
　よくやりました
　計画どおりそのまま駅へ向かってください

レイブン：
　はっ

フヒト：
　集合場所に変更はありません
　私も最後の仕事を
　終えたらすぐに向かいます

レイブン：
　クックックッ

フヒト：
　フフフ
　（ようやく好機が巡ってきました）
　（エルフェの体内にある不完全なマテリア）
　（この不足を補う４つのサポートマテリア）
　（この５つが揃えばジルコニアエイドを召喚できます）
　（これだけでは不完全な力しか持ちませんが・・・）

シアーズは引き続き
決定的なエルフェ救出策を
調べつづけていた

そして新たなる情報を
手に入れていた

シアーズ：
　まずい！
　ジルコニアエイドを完全体にする方法があったのか！？
　俺が調べられたぐらいだ
　フヒトもすでにこの方法を知っているだろう
　このままではエルフェは殺される
　だが
　俺が必ずエルフェを守る

シアーズ：
　何っ！

フヒト：
　フフフ
　お久しぶりです
　シアーズ

シアーズ：
　フヒト！！！
　エルフェはどこだ！？

フヒト：
　この車の中です

シアーズ：
　何っ！

フヒト：
　おっと
　動かないでください

イリーナ：
　ちょっと！
　放してよっ！

イリーナ：
　（これはミッドガル行きの列車）
　（この人達・・・いったい何をたくらんでいるの？）

イリーナ：
　いたっ
　分かったわよ
　歩けばいいんでしょ
　歩けば

フヒト：
　フフフ
　正しい選択です
　エルフェの命が
　惜しければ言うとおりにしてください

シアーズ：
　くっ

フヒト：
　本日の用件はただひとつです

フヒト：
　マテリアを

フヒト：
　お返し願いたいのです

シアーズ：
　（どうする・・・？）
　（エルフェを助けるためには召喚は必須だ）
　（つまりサポートマテリアの持ち主は大きな問題ではない）
　（むしろ問題は召喚後）
　（そこでエルフェを守るほうが重要だ）
　（ここはいったん従ってフヒトの後をつけたほうが得策か？）
　（召喚直後を狙ってエルフェを助けだそう）

--ミッドガル行き列車　最後尾車両--

散弾銃：
　イリーナ・・・
　この列車に乗せられたはずよ
　どこにいるの？

散弾銃：
　これは・・・
　イリーナが持っていた
　格闘クラスのエリートエンブレム
　間違いないわ
　イリーナはここを通っている
　待ってなさい
　すぐ行くわ

--ミッドガル行き列車　第5車両--

散弾銃：
　イリーナ！

イリーナ：
　散弾銃！？
　どうして！？

散弾銃：
　イリーナはタークスと無関係よ
　放しなさい！

レイブン：
　クックックッ
　ならば
　サポートマテリアと交換だ

散弾銃：
　サポートマテリアですって！？
　（どうかしら？）
　（ミッドガル到着までまだ時間があるわ）
　（きっと敵の数はそれほど多くはないわね）

--ミッドガル行き列車　第4車両--

散弾銃：
　（ここから先頭車両まであと４両）

--ミッドガル行き列車　第3車両--

散弾銃：
　（なんとか全滅させられるはずね）

--ミッドガル行き列車　第2車両--

散弾銃：
　（ここはいったん取引に応じよう）

--ミッドガル行き列車　第5車両--

散弾銃：
　（イリーナを助けてから）
　（またサポートマテリアを取り返すわ）

イリーナ：
　散弾銃
　取引なんてしちゃダメ
　これぐらい私でも脱出できる

散弾銃：
　あぶない！

レイブン：
　クックックッ

散弾銃：
　イリーナ！

散弾銃：
　無茶よ

散弾銃：
　分かったわ

散弾銃：
　サポートマテリアは渡してあげるわ

イリーナ：
　なんで！？
　大事なものでしょ！？

散弾銃：
　イリーナ
　気にしないで

散弾銃：
　イリーナを前へ出しなさい
　私もマテリアを投げるわ

レイブン：
　クックックッ

散弾銃：
　イリーナ下がって！

イリーナ：
　何する気？

散弾銃：
　これが答えよ！

散弾銃：
　サポートマテリアは取り返すわ！

散弾銃：
　じゃあね
　私は行くわ

イリーナ：
　待って
　私も行く

散弾銃：
　ダメよ
　ここにいなさい

イリーナ：
　でも私のせいで迷惑をかけてしまった

散弾銃：
　大丈夫
　取り返せるわ
　あらゆる手段で任務を成功させる
　それがタークスよ

イリーナ：
　（へぇ・・・）
　（タークスなんて神羅の犬だと思ってたけど・・・）
　（けっこういいとこあるじゃん）
　（姉さんと比べられるのはしゃくだけど・・・）
　（私ももう一度タークス目指してがんばろうかな）

--ミッドガル行き列車　第4車両--

散弾銃：
　４人ね
　余裕よ！

散弾銃：
　どうかした？
　来ないならこっちから行くわよ

--ミッドガル行き列車　第3車両--

散弾銃：
　予想どおりね
　楽勝
　どいてちょうだい

散弾銃：
　次よ！

--ミッドガル行き列車　第2車両--

散弾銃：
　サポートマテリアは取り返すわ！

散弾銃：
　邪魔よ

散弾銃：
　次は先頭車両ね
　間にあってちょうだい

--ミッドガル行き列車　先頭車両--

散弾銃：
　誰もいないわ
　どこなの？

レイブン：
　クックックッ

散弾銃：
　上ね！！

散弾銃：
　やられた！
　アバランチはこのすれ違いを
　知っていたのね！？

イリーナ：
　散弾銃！

イリーナ：
　マテリアは？

散弾銃：
　衝撃
　マテリアを持って
　スラム街行きに飛び移られたわ

イリーナ：
　ごめんなさい
　私がドジ踏んだせいで・・・

散弾銃：
　心配無用
　まだ方法はあるわ

イリーナ：
　どうするの！？

散弾銃：
　神羅のヘリを奪って追いかけるわ

イリーナ：
　間にあうの！？

散弾銃：
　（今やタークスは神羅に追われている）
　（ここで本社に戻るのは危険だわ）
　（でも・・・）

イリーナ：
　そうか
　間にあわせちゃうところがタークスなのね

散弾銃：
　ええ
　そうよ
　どんな任務も成功させるのが
　タークスよ！

シアーズ：
　うぅ・・・

フヒト：
　フフフ
　これぐらいで十分でしょう

フヒト：
　これで私達を追うことは不可能です
　タークスのマテリアも
　そろそろ手に入っているはずです
　先を急ぎましょう

フヒト：
　召喚さえ終えてしまえばエルフェはもはや不要
　エルフェを殺してマテリアを取り出すことが可能です
　そのマテリアを捧げれば
　ジルコニアエイドはすぐに完全体となります

散弾銃：
　シアーズ？
　どうかした？

シアーズ：
　フヒトに・・・
　サポートマテリアを
　奪われた・・・

散弾銃：
　！？
　こっちも奪われたわ

シアーズ：
　散弾銃・・・
　フヒトを・・・
　追ってくれ・・・
　あいつは・・・
　召喚獣を・・・
　完全体にする方法をつきとめた・・・

散弾銃：
　本当なの！？
　まずいわ！
　完全体になったら私達だけじゃ手におえないわ

シアーズ：
　防ぐ方法は・・・
　エルフェを守ること・・・
　召喚後・・・フヒトは・・・
　エルフェから・・・マテリアを・・・
　取りだそうとする・・・

散弾銃：
　殺すつもりね？

シアーズ：
　そうだ・・・
　エルフェを・・・
　頼む・・・
　どうやら俺は・・・
　行けそうにない・・・

散弾銃：
　シアーズ！！！

神羅の兵士：
　来たぞっ！

神羅の兵士：
　撃て！

レノ：
　ツォンさん！
　あれだ！
　あの扉だぞ、と

ツォン：
　どう開くか・・・

ルード：
　ツォンさん
　任せてください

レノ：
　開いた！
　さすがはルードだぞ、と

ツォン：
　ヴェルド主任！！

ヴェルド：
　お前達！？
　何しにきた！？

レノ：
　助けにです、と

ヴェルド：
　もう神羅には戻れなくなるぞ

レノ：
　これも仕事です、と

ルード：
　・・・長い目で見れば

ヴェルド：
　詭弁だ

ツォン：
　主任の処刑は神羅にとって大損失です
　神羅にはヴェルド主任が必要なのです
　時間をかけて証明していきましょう
　散弾銃が逃走用の車を
　準備しています

ヴェルド：
　・・・・・・
　分かった
　ツォン
　レノ
　ルード
　行くぞ

プレジデント神羅：
　（タークスめ・・・）
　（ヴェルドを奪ったか・・・）
　（まぁよい）
　（今やタークス本部には誰もいない）
　（これでタークス本部にいるルーファウスを取りもどせる）
　（そうなればこっちのもの）
　（ヴェルドはタークスもろとも消しさるだけだ）

散弾銃：
　ツォンさん
　サポートマテリアがすべて奪われたわ

ツォン：
　何だって！？

散弾銃：
　神羅のヘリを奪ってアバランチを追うわ

ツォン：
　本社に戻るのか？

散弾銃：
　もう本社についてるわ

ツォン：
　・・・そうか
　分かった
　散弾銃
　頼んだぞ

散弾銃：
　了解です

ツォン：
　気をつけろよ

--神羅ビル65階--

散弾銃：
　ヘリを奪って追跡よ

アナウンス：
　緊急事態発生
　侵入者あり
　セキュリティレベルS発令
　緊急事態発生
　侵入者あり
　セキュリティレベルS発令

散弾銃：
　失態
　さっそく気づかれてしまったわ

神羅の兵士：
　異常なし

神羅の兵士：
　ぐぁ

カードキーAを手に入れた

散弾銃：
　（ヘリは屋上ね）
　（上を目指そう）
　（セキュリティレベルがSだからフロアが封鎖されているわ）
　（上に行くには各階のカードキーを探さなきゃ）

散弾銃：
　モンスターも放たれているわね
　見かけたら倒しておきましょう

カードキーAで扉を開けた

--神羅ビル66階--

神羅の兵士：
　あれ？
　開かない…
　このキーはここじゃなかったか？

散弾銃：
　失礼

カードキーBを手に入れた

カードキーBで扉を開けた

--神羅ビル67階--
--神羅ビル66階--
--神羅ビル65階--

神羅の兵士：
　セキュリティレベルSだぁ？
　そんなん知ったこっちゃないっつうの

散弾銃：
　社員失格！

カードキーCを手に入れた

--神羅ビル66階--
--神羅ビル67階--

カードキーCで扉を開けた

--神羅ビル68階--

散弾銃：
　３体！？
　いくしかないわ！

散弾銃：
　アバランチを追うわよ！
　手がかりは・・・
　スラムの駅に乗っていたトラックがとめてあったわ
　またそれに乗って移動してるはず
　トラックを探すわ

--神羅ビル--

プレジデント神羅：
　久しぶりだな
　しばらく見ないうちに
　ずいぶんとたくましくなったようだ

ルーファウス：
　フッ

--ミッドガル--

散弾銃：
　間にあって

散弾銃：
　あれだわ！
　あれに乗ってる奴が
　マテリアを持ってるはずよ

散弾銃：
　追いついたわ

散弾銃：
　それ以上先に行かせない

散弾銃：
　止まりなさい

散弾銃：
　待ちなさい！！

散弾銃：
　くっ
　（時間が）

フヒト：
　ご苦労様です
　さぁ
　早くマテリアを

フヒト：
　いよいよです

フヒト：
　おぉ！
　これが星の偉大な力・・・

散弾銃：
　（もっと！）
　（もっと近づかないとだめだわ）

フヒト：
　タークスですか
　邪魔は許しません
　皆さん
　それは星をむしばむ害虫です
　存在すら許させないチリです
　速やかに排除してください

フヒト：
　これで条件がすべて揃いました

フヒト：
　なんと・・・
　なんとまばゆい

フヒト：
　端麗にして厳然
　華麗にして荘厳
　そして宇宙の真理をあまねく照らす深遠なる光！！

散弾銃：
　ついに・・・
　召喚が始まった

フヒト：
　これでこの娘の役目は終わりです
　体内のマテリアを取りだしましょう

散弾銃：
　待ちなさい

散弾銃：
　エルフェは絶対
　私が守るわ

フヒト：
　エルフェを返しなさい

散弾銃：
　お断りよ！
　ジルコニアエイドが
　完全体になったらすべての終わりよ！

散弾銃：
　そんなの許さないわ！

フヒト：
　ことごとく邪魔するつもりですか！？
　許しません！

散弾銃：
　なんなの！？
　サポートマテリアの様子がおかしいわ！

散弾銃：
　何が
　起きてるのよ！？

散弾銃：
　マテリアが勝手に出てきた！？

フヒト：
　おぉ！

フヒト：
　これを・・・
　ジルコニアエイドに届けることこそ
　私に課された最大の使命
　この星の再生に私のすべてを捧げます

散弾銃：
　待ちなさい

散弾銃：
　ツォンさん！

ツォン：
　何だって！？
　完全体になる可能性があるのか！？
　分かった
　こっちは何とかする
　頼んだぞ

ツォン：
　娘さんは無事に救出されました

ヴェルド：
　皆・・・
　ありがとう
　だがジルコニアエイドは？

ツォン：
　召喚が始まりました
　マテリアもフヒトの手に
　ジルコニアエイドが完全体になる可能性があります

ヴェルド：
　最悪の事態だ・・・

ツォン：
　主任
　ご安心ください
　可能な限りの対策を講じます

ツォン：
　召喚獣は
　タークスが

ツォン、レノ、ルード、散弾銃：
　必ず倒す！

散弾銃：
　フヒトはこの私が必ず止める
　ジルコニアエイドが
　完全体になるのを防いでみせるわ！

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