裏切りのサーカス

裏切りのサーカス
裏切りのサーカスを観てきた。
凄く上質な映画でした。
映画に行く前に「鑑賞前:ご一読下さい」で設定を理解してからいくと
すんなりと話にはいれると思います。
簡単に言うと英国諜報部<サーカス>に潜り込んでいる
ソ連の二重スパイ<もぐら>を探すという話。


映画を見ていて思ったのは台詞が少ないなって事。
説明不足とかそういう事はないんだけど、
全体的に静か淡々と話が進んでいく。
でも映像は大変濃密な雰囲気。
ゲイリー・オールドマンなんて映画始まって
20分くらい喋らないからね。
ゲイリーの役が寡黙で哀愁が漂ってて素敵です。
凄く無口な男なんだよね。
でも、頭の中で色々と考えているだろうと
頭の良い男なんだと分かる演技が素晴らしいです。
静かに燃える男ってやつかしら。
スパイ映画だけどアクションシーンは一切なく
銃も何度か出てくるものの実際に撃つシーンがあるのは2回くらい。
ハラハラするシーンもピーターが保管庫から
当直日誌を極秘に持ち出すところくらい。
後は淡々と情報を収集して分析してと完全な頭脳戦。
スマイリーが敵の前に姿を現すのなんて
ホントのラスト、もぐらが誰か分かった所でだもんね。
原作のジョン・ル・カレは元MI6だそうで
これがリアルスパイというやつなんだろう。
敵にばれて狙われるのは2流なのかな?(笑)
全体的に男の哀愁の映画でした。
スマイリーの悲しそうな感じがたまらなくて
映画中、何度「ハグしてあげたい!撫でてあげたい!」と思ったことか(笑)
あと、ラストでジムがもぐらを射殺するシーンは泣けた。
せつな過ぎて。