予言の島

澤村伊智 (著)
価格:¥ 748(新品)
 

「わたしは死ぬよ。言葉で。呪いで」
瀬戸内海に浮かぶ霧久井島は、かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が生涯最後の予言を遺した場所だ。彼女の死から二十年後、《霊魂六つが冥府へ堕つる》という――。
天宮淳は幼馴染たちと興味本位から島へ向かうが、宿泊予定の旅館は、怨霊が下りてくるという意味不明な理由でキャンセルされていた。
そして翌朝、幼馴染みのひとりが遺体となって発見される。しかし、これは予言に基づく悲劇のはじまりに過ぎなかった。
不思議な風習、怨霊の言い伝え、「偶然」現れた霊能者の孫娘。祖母の死の真相を突き止めに来たという、彼女の本当の目的とは……。
あなたは、真実に気づくことができるか――。島の秘密が暴かれたとき、惨劇の幕が開く。

オチがかなり衝撃的だった。
読んでる途中になんでこんな不思議な文章の書き方するんだろう?と思いながら読んでいたけど、読み終えたら全てが解決した。

帯に「初読はミステリ、二度目はホラー。」とあるけど、確かに1回目と2回目で話が変わって読める本だった。怖いよ。でも、これのおかげで「なんで?」って部分が解決したけど。

1回目の前半は、パワハラで病んでしまった友人を元気づけるために天宮淳と幼馴染が旅行に行く展開で、小学校の頃に夢中になっていた「霊能者・宇津木幽子」の予言を遺した霧久井島を旅行先に選択する。ホラーが始まりそうな展開で進んでいくが、中盤で霧久井島の怨霊の正体がだんだん明らかになってから社会派とまではいかないが、土俗ミステリーな展開に。そして最後の最後でホラーへと。

2回目は1回目の内容を反芻しながらホラー小説として読めると思う。なんか全然違う方向から驚かされた感じだった。

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